【ファンファン倶楽部第4期】初回レポート「ファンファン流の自己紹介」

【ファンファン倶楽部第4期】初回レポート「ファンファン流の自己紹介」

ファンファン倶楽部

「安心して”もやもや”しよう」を合言葉に、「ファンタジア!ファンタジア!ー生き方がかたちになったまち」(以下、ファンファン)の考える「創造力」を体現し、ファンファンのコンセプトを共有するコミュニティづくりを目指す企画『ファンファン倶楽部』。第4期となる今回は、2022年7月から12月までの間、公募で集まった8名の部員とともに全11回の活動を通して、「もやもやを安全に扱う技術」を身につけていきます。
このレポートでは、各回の内容や部員の感想などをお届けします。7月3日(日)に行った第一回では、ファンファンのプログラム紹介と部員の自己紹介をしました。
この日は最高気温35度の猛暑だったため、ファンファンの拠点「藝とスタジオ」のクーラーをつけて、部屋を涼しい状態にして部員たちの到着を待ちました。

参加者の年代は10-60代と幅広く、うち3名は大学生。墨田区在住の方は2名、そのほかは都内や関東圏内から参加してくれています。
まずはファンファンの事務局で倶楽部部長の磯野玲奈と、副部長の宮﨑有里がファンファンのコンセプトや、「プラクティス」「スミログ」など、ファンファンが実施しているプログラムについて説明しました。

自分のために書き残す「看察シート」

倶楽部活動では、部員は毎回「看察シート」を書きます。「観察」の「観」(=ものの存在・形・様子・内容をとらえる)を「看」(=注意深く見る、見守る)に変えて、自分を看るためのシートという意味で「看察シート」としました。

シートには、その日の活動のはじめと終わりの自分の「気持ち」を書く欄と、その日の活動での気づきや感じたこと、知ったことなどを自由に書くメモ欄があります。普段生活をしているなかで、後回しにしてしまいがちな自分の健康状態や気分をあえて意識し、書き残してみる。はじめと終わりの「気持ち」に変化があったら、その理由を考え、なにが作用すると自分の状態が良くなったり・悪くなったりするのかを看察してみる。
またメモ欄には、倶楽部活動が終わる頃や、1年後に自分で見返して、「あのときの自分はこう考えていたんだな〜」と振り返るために、気づきや感じたことを書き残してもらいます。

ファンファン流の自己紹介

「看察シート」に最初の「気持ち」を書いた後は、部員たちとの自己紹介の時間。自己紹介に使ったのは「ファンファンレターvol.52」(2021年11月30日発行)に掲載されている、ファンファン流「プロフィール帳」。

小中学生のときに、友達同士で交換しあったプロフィール帳が発想の起点。10-20代の部員からは「懐かしい〜!」という反応が。

これは、ファンファン倶楽部第2期の部員・ジーニさんが「ファンファン倶楽部で新しい部員に出会った時に聞いてみたいことを集めてみよう」と制作したものです。自分は何歳で、どんな職業で、どんな趣味があって…という一般的な自己紹介とは違って、その人自身の興味の在処や習慣などを聞き出すファンファンならではのツールになっています。そのほかにも、「今の積読は?」「お味噌汁にパプリカorブロッコリー、しいていうならどっちを選ぶ?」「使ったことがない食器のかたちは?」「最近叫びたくなった瞬間は?」など、一風変わった質問が並びます。

「ファンファンレターvol.51」のおまけとしてつくった、このプロフィール帳の制作ドキュメント映像。たくさんの質問候補があったことがわかります。

記入したプロフィール帳を書画カメラでスクリーンに映し出し、誕生日順にひとり5分のフリートーク形式で発表しました。
スクリーンに映し出されたプロフィール帳を見ながら、部員のひとりから「積読の質問に書かれている本はどんな本ですか?」と質問を投げかけ、「大学で美術史を勉強していて、気になっている本で…」と書いた本人が書いた内容について詳しく答えるというキャッチボールが自然に生まれました。そうして話しているうちに、どのようなことに興味を持っているかや、最近気になっていることがわかってきました。ちなみに、読書好きが多く、お味噌汁にパプリカかブロッコリーを入れるならブロッコリー派が多いこともわかりました。

この日の活動が終わった後、参加者のひとりからは、「自己紹介では参加した理由などを話すのかなと思っていたので新鮮だった」という反応がありました。職業や経歴、参加動機などからズレた質問をすることで、相手の意外な一面を知ったり、いつものコミュニケーションをほぐすきっかけになるかもしれません。よろしければみなさんも「ファンファン流 プロフィール帳」を使ってみてください!(PDFダウンロードはこちら

プロフィール帳からさまざまな話題に広がっていく部員達。

これで第一回の活動は終了。最初は緊張気味だった部員たちの表情が柔らかくなり、明るく「また次回〜!」と手を振って帰っていく姿に、実はど緊張していた事務局メンバーもほっとしました。部員のひとりの「看察シート」のおわりの「気持ち」には、「肩に力が入りすぎていたが、ファンファン倶楽部の雰囲気がやわらかかったから安心した」と変化の様子がうかがえるコメントがありました。

次回の活動から「シーズン1:ファンファンする準備体操」が始まります!シーズン1の初回は、建築家でアーティストのmi-ri meterさんをゲストにお迎えし、ファンファンするために身も心もほぐしていきます。

この日ディレクターの青木彬さんは、北海道出張だったためオンラインで参加者にご挨拶。

執筆=宮﨑有里(ファンタジア!ファンタジア!事務局)