プラクティス

「みじかい間、少しとおくまでの対話」レポート

「みじかい間、少しとおくまでの対話」は、人々が集まることから始まったファンファンが、集まることが難しい状況の中で、これまでのプログラム「WANDERING」「ファンファンレター」を活用して取り組むプログラムです。
今回は、「WANDERING:ショートショート」と「ファンファンレターみじかい間号」のレポートをお届けします!


WANDERING:ショートショート

コロナ禍で人と実際に会うことが難しい中、2018年より継続して行っていたヒアリング企画「WANDERING」は対面での質問や会話を前提としていたので特に実現の難しい企画でした。幾度かの事務局会議を経て形になったプラクティス「みじかい間、少しとおくまでの対話」での『WANDERING:ショートショート』は墨田のまちの風景を映した動画をきっかけにした自分との対話のようなもの。用意したノートなどに「墨田区」のかたちを描き、動画に導かれながら自由に考えを巡らせ、思いついたことを書き留めていく、「思考のお散歩」です。おうちでも楽しめる特別な「WANDERING」、いくつか楽しみ方があるのでご紹介します。

さあ、『WANDERING:ショートショート』がスタートします。

楽しみ方、その1:ひとりで楽しむ

最も基本的な楽しみ方です。

動画には可愛らしい文字で説明や質問が表示されます。最初のうちは丁寧に文字を追ったり探したりしてしまいがちなのですが全てに従う必要はありません。ノートに自然と集中するでしょうからあっという間に約30分が経ちます。書くことがどんどん思いつく方、筆が早い方もいらっしゃるでしょう。そんな時は動画を眺めてください。忘れたころにふと質問が表示されますから、その時思いついたことを書き足してください。始めに想像していなかったところにまで「思考がお散歩」し、WANDERINGができているはずです。

楽しみ方、その2:誰かとシェアする

自分が想像していなかったWANDERINGになったわけですから、それをシェアするのもまた想像していなかった体験になるはず。
これはぜひ誰かと話してみて欲しいのですが、選び取った言葉に自分がハッとする瞬間、シェア相手から聞くことができる感想や例えの表現にワクワクドキドキする瞬間、ひとつひとつが楽しいのです。

結果は、当たり前ですが、一人一人まったく違います。

楽しみ方、その3:誰かと、みんなと一緒にWANDERINGする

これは企画当初はあまり想像していなかった楽しみ方でした。7月18日のオンラインでのファンファン倶楽部日の時間を使って、当日参加していた方々と同時にWANDERINGをしてみました。一人のパソコンで動画を再生し、それをZOOMの画面共有機能を使ってシェア。そして全員でスタート。

事務局以外のメンバーも参加していたので、ところどころでファンファンのディレクター青木の説明が入ります。そのたびに、参加者の方の顔が想像できて私の顔に笑みが浮かびます。ミュートにしていないから、ところどころでひとりごとが聞こえてきたり、実はそれが質問だったから慌てて答えたり、息づかいが聞こえてきたり。まるで、背中を向けて座って同じことをしているような安心感を、実際に誰とも物理的に会っていない(背中を向けて座っていない)のに感じられているような不思議な体験をすることができました。

できあがったWANDERINGを共有するのが楽しいのは「楽しみ方、その2」でお伝えした通り。先程まで一緒にやっていたという安心感からでしょうか、より一層楽しかった気がします。

皆さんの「WANDERING:ショートショート」の写真もお待ちしています。詳しくはこちら

もちろん、お伝えした他にもたくさんの楽しみ方があるはずです。『WANDERING:ショートショート』を通じてぜひ様々な出会いにお出かけしてみてください。
※『WANDERING:ショートショート』の概要はこちらから!


ファンファンレターみじかい間号

2週間に一度のペースでおとどけしてきたファンファンの広報紙「ファンファンレター」。制作の際は拠点に集まって、紙を切り貼りしたりスタンプ押したりして紙面を作るうちに自然とコミュニケーションが生まれていました。「みじかい間、少しとおくまでの対話」では、墨田区京島でgallery TOWEDを企画運営する4名のアーティストと共に、『ファンファンレターみじかい間号』をビデオ通話を使って遠隔で共同制作し、4号に渡って発行しました。

付録「おうちでミニチュア展覧会」

「おうちでミニチュア展覧会」はgallery TOWEDのアーティストが毎号、展覧会のテーマに合わせて描き下ろした絵画や収集した写真で、レターを手にしたみなさんがおうちの中に展覧会をつくれる付録です。

オンラインでのレター制作はこのような感じで行います。

ビデオ通話でレターを一緒に制作している様子

ビデオ通話をしながら、gallery TOWEDの4名が手分けしてイラストや題字を描き、メッセージアプリで紙面を編集するファンファンスタッフに送ります。ファンファンスタッフはそれを印刷して、ビデオ通話の向こう側とどこに配置するのがいいかを相談しながら紙面を構成します。これぞ、アナログとデジタルの融合かもしれません。

そして、出来上がった紙面をファンファンスタッフがリソグラフで印刷をして完成です。

印刷されたファンファンレターみじかい間号

ファンファンレター配布

緊急事態宣言後、墨東エリアではいくつもの飲食店でテイクアウトが行われていました。その中で、喫茶野ざらし、サテライトキッチン、halahelu、焼き菓子torinosのお店を訪れたお客様が手に取れるよう、店内にファンファンレターを置かせていただきました。

ファンファンレター(画面下)喫茶野ざらしにて

「おうちでミニチュア展覧会」の完成作品!

これぞミニチュア展覧会!

なんと、『WANDERING:ショートショート』のBGMを作曲してくださったサテライトキッチンの小畑さんがおうちにある様々な素材と組み合わせて展覧会をつくってくださいまいした。これにはgallery TOWEDのメンバーもファンファンスタッフも感激しました。

小畑さんが制作したミニチュア展覧会

このように、昨年度までに行ってきたプラクティスを、今回はおうちで参加できるバージョンとして展開しました。これらのプログラムが、皆さんにとっておうちでゆっくりと想像力を働かせる時間になっていたら幸いです。

text by ヨネザワエリカ、磯野玲奈