【ファンファン倶楽部第4期】シーズン1- ③「7,8月のファンファンやもやもやを振り返る」

【ファンファン倶楽部第4期】シーズン1- ③「7,8月のファンファンやもやもやを振り返る」

ファンファン倶楽部

「安心して”もやもや”しよう」を合言葉に、「ファンタジア!ファンタジア!ー生き方がかたちになったまち」(以下、ファンファン)のコンセプトを共有するコミュニティづくりを目指す企画『ファンファン倶楽部』。

第4期となる今回は、活動期間を3つのシーズンにわけ、徐々に「もやもやを安全に扱う技術」を探っていきます。各シーズンの初回に「もやもやを安全に扱う技術」のヒントを持つ方を、ゲスト(通称「ファンファン先輩」)としてお招きし、「ファンファン先輩」とのワークやディスカッションを受けて、その後の活動で部員それぞれが自分なりの「もやもやを安全に扱う技術」について考えていきます。
今回は8月21日(日)の活動レポートをお届けします。この日は新型コロナウイルス感染者数増加の傾向を考慮し、オンラインで実施しました。

シーズン1「ファンファンする準備運動」を振り返る

はじめにひとりずつ「今日の気分」を話します。部員からは「二日酔いです」「すこし眠いです」など素直な気分を共有してもらいました。朝一番、人と話す前、すこし緊張することはないでしょうか。まず何気ない話題をきっかけに、声を出して身体をほぐすために「今日の気分」を共有してみました。

この日はシーズン1「ファンファンする準備運動」の最終日。
シーズン1は7月からはじまり、初回は部員のプロフィール帳紹介第2回はmi-ri meterさんと「URBANIG_U」を実践第3回もmi-ri meterさんからの宿題を実施しました。
自分の「もやもや」を見つけ、それをどう自分のなかで受け入れたり、ときほぐすことができるか。そしてそうするために行動することや楽しむ気持ちを「ファンファン」と呼んできました。「URBANING_U」(mi-ri meterさんから出されるお題に参加者が応えながら、都市との距離が近づいたり、都市に対するリテラシーを醸成するためのワークショップ)でまちを歩くことが、言葉で説明しようとしても難しい「ファンファン」の感覚に近いのではないかと考え、部員たちと「ファンファンする準備運動」をするために、mi-ri meterさんをゲストにお招きしました。

部員たちがこの2ヶ月間の活動を通して、ファンファンする準備が整い始めたのかどうかを確認するために、「シーズン1と、7,8月」を振り返ってみることにしました。われわれ事務局としては、『ファンファン倶楽部』へのフィードバックをいただきたいと思いつつ、あるもやもやがありました。
たとえばイベントに参加したときに、「今回参加してどうでしたか?」と尋ねられると、イベントの内容に無理に寄せようとしてあまり思ってもいないことを言ってしまった経験はないでしょうか。

倶楽部の活動は7,8月でたったの4日間。それ以上の時間を占めているひとりひとりの「2ヶ月間の生活」を振り返りながら、倶楽部の活動が部員にとってどんな影響を生み出したか聞けるのではないかと思い、「シーズン1と、7,8月」を振り返ってもらうことにしました。

ラジオ風に、それぞれのファンファンやもやもやを語る

「シーズン1と、7,8月」の振り返りは、ブレイクアウトルームに2人1組で分かれ、20分間話してもらいました。私がペアになった部員からは、旅行に行きその土地の美術館を訪れたことや、お盆に帰省し地元で新たにお気に入りの場所を見つけたことなどを聞きました。

20分後、Aチーム、Bチームに5人ずつ分かれ、今ペアでどんなことを話したのか、「シーズン1と、7,8月を振り返ってどうだったか」を共有します。
実施方法は「ラジオの時間」。「ラジオの時間」とは、2020年春頃、ファンファン事務局の中で、オンラインでいかにファンファンらしく楽しくコミュニケーションを取れるかを試していたときに生まれたもの。最近の興味関心を話したり、会えない間になにがあったかを共有することをしていたそうです。
zoomの画面を全員オフにし、Aチームのみがマイクをオン、Bチームはマイクをオフにして、Aチームの話を聞きます。終わるとその逆をやります。
部員たちの7,8月は、旅行や帰省をしたり、学生の部員は学校の課題に追われていたり、選挙にもやもや、制作活動にもやもや、ボランティア活動にもやもやした話などが出ました。

また、
・『暮らしのアナキズム』という本を読み、対話が大事だと思っていたタイミングで、「WANDERING」で自分のことを話したり、聞いてもらう時間を持てたことが良かった。自分の考えを立ち止まって考える時間になった。
・ファンファン倶楽部に参加してから、言語化を意識するようになった。
「URBANING_U」で路上に自分の物を置いてみた話を友人にしたら、「そんなことして大丈夫?怪しまれない?」と驚かれた。
・ファンファンの活動をほかの人に説明するのが難しい。
と、『ファンファン倶楽部』へのフィードバックもいただきました。事務局メンバーからは、「ファンファンを説明することの難しさは、私たちも感じていることで、それをすでに感じ取られていて驚き…」との声が。

最後に「ファンファンレター」を制作しました。
「ファンファンレター」とは、月に1回のペースでリソグラフ印刷で発行している、ファンファンの広報誌です。普段はみんなで集まって作成するのですが、この日はオンライン上で作成。部員からは、紙にシーズン1の感想を書いていただいたものを写真で共有いただき、それをもとに編集しました。

↑制作中の様子
↑完成した「ファンファンレター」61号

シーズン1を通じて、部員のみなさんが安心して参加してくれているような雰囲気を感じ、とてもうれしく感じます。「看察シート」でその日の気分や感想を書き残したり、「WANDERING」で自分のことを話す時間を通じて、自分の気持ちや感覚への意識が高まってきたように思います。
次回からはシーズン2「自分のもやもや探し」がはじまります。どんな内容になるのかお楽しみに。

執筆:宮﨑有里(ファンファン事務局)