【スミログ】映画上映会「北本ビタミンB」

【スミログ】映画上映会「北本ビタミンB」

スミログ

墨田区の文化イベントのアーカイブについて考えるスミログでは、様々なプロジェクトの終わりについて話すことが少なくありません。

今月は「北本ビタミンB」というドキュメンタリー映画の上映会を行い、様々なイベントやプロジェクトの「終わり」について考えてみます。アーカイブを考えることにもつながるでしょう。

「北本ビタミン」は2008年から2013年にかけて埼玉県北本市で開催されていたアートプロジェクト。「北本ビタミンB」は2021年から約2年間をかけて様々な関係者にインタビューをして制作された映画です。

スミログ発起人のヨネザワはこの映画を見て、2012年か2013年ごろ、墨東まち見世に参加されたとあるアーティストから「アートプロジェクトを終えることについて考えるイベントがしたい」と言われたことを思い出しました。当時は実現することもなく、私自身もその言葉の意味をしっかりと受け止められていなかったことを自覚しています。

そして、上映会のあとには監督・屋宜初音さんを交えたディスカッションをします。ぜひ皆さまのご参加をお待ちしております。

<開催日時>
2024年9月28日(土)
14:00- 開場
14:30-15:30ごろまで 上映会
15:30-17:00 監督・屋宜初音さんをまじえたディスカッション

<開催場所>
●会場:藝とスタジオ(東京都墨田区東向島5-23-3)
●アクセス:東武スカイツリーライン「東向島駅」から徒歩7分
     京成線「八広駅」から徒歩11分
     https://goo.gl/maps/66qdGbAqgkrLhuRo8
●お手洗いは階段を上がって2階にあります。
●筆談具があります。

<参加方法>
参加費:500円(当日現金支払い)
定員:15名(先着順)
ご予約:下記フォームよりお申し込みください。
https://forms.gle/7Q7M33cypgrtak1z8

※途中退席可能です。

<過去開催の情報はこちら>
https://fantasiafantasia.jp/archives/tag/sumilog

■スミログとは
https://fantasiafantasia.jp/sumilog
墨田区でおこなわれていた様々な文化活動を対象に、地域の文化活動のアーカイブをつくることを試みるプロジェクトです。記録集やアーカイブ映像、新聞やネットの記事に残るような明確で強い出来事だけではなく、その周辺で発生していたイベント名もないような展示やワークショップ、パフォーマンスやパーティーなどのかすかな出来事の記憶も収集していきます。地域の文化を脈々と支えてきた個々人の記憶や経験の存在に目を向けることで、単なるデータからは知ることができない、ささやかだけれども確実にまちの文化を生んできたモノの存在に気づき、自分自身の活動を見つめなおすきっかけになるかもしれません。地域のアーカイブから何が学べるのか、これからの活動をどのように残し、伝えていくことができるのか、一緒に考えていきませんか。

■「北本ビタミンB」とは (監督・屋宜初音さんからのコメント)
この映画の対象である「北本ビタミン」は2008年〜2013年にかけて埼玉県北本市で開催されていたアートプロジェクトです。今はプロジェクトを運営していたほとんどの人が北本を離れ、活動もありません。
映画の制作者である私、屋宜は「北本ビタミン」に参加していたわけではなく、この映画の制作を始めるまで北本という地名すら知りませんでした。そんな私と北本を結びつけたのはあるプロジェクトの終わりに立ち会った経験です。学部生の時に運営に関わっていて半分遊び場のような場所だった大学のギャラリーが、予算の都合によりクローズしました。その最後の展覧会の企画を担当したのですが、今でも大切な場所をあっけなく失ったやるせなさと、企画したクローズ展が最後にふさわしかったのか悶々としています。この経験からプロジェクトが終わること、終わってしまったプロジェクトに関心を持つようになり、縁あって北本にたどり着きました。

2021年から約2年間、私は北本に定期的に通いながら「北本ビタミン」に関わった人々にインタビューをさせてもらいました。北本に住み続ける人、北本を離れた人、北本に通い続ける人など様々です。それぞれの立場から発せられる言葉は、当時の立ち位置からみえた「北本ビタミン」を語りつつも、そこを超えた個人的な思いや、10年経ったからこそ言えることなど様々でした。

「北本ビタミンB」はこうした言葉をあつめながら、また当時の資料を見つめながら「北本ビタミン」がどんなプロジェクトだったのか、どんな人が関わって何を考えていたのか、アートプロジェクトが終わることとは一体何が終わることなのか考察を試みています。